コンセンサス層の量子耐性署名スキーム
2025-09-12 , Plasma Stage
Language: 日本語

lean Consensus(旧Beam Chain)では、現在のBLS署名からハッシュベース署名への刷新が計画されています。耐量子暗号であるハッシュベース署名の基本から最新論文手法の内容まで技術的に深掘りします。


2025年現在のイーサリアムではコンセンサス層でBLS署名が使われており、離散対数問題に依拠した楕円曲線ベースの署名となっています。しかし、これらの署名スキームは量子コンピュータに破られるアルゴリズムが存在することが知られています。lean Ethereum構想の一つであるlean Consensus(旧Beam Chain)の大きな目的の一つは、Ethereumのコンセンサス層の署名技術を耐量子性を伴った署名技術に置き換えることです。ここでは、現時点で最有力候補となっている署名スキームであるハッシュベース署名XMSSとそこで用いられるエンコーディング手法について話します。

アジェンダ
1. lean Consensusとは?
2. ハッシュベース署名
3. エンコーディング手法
4. 我々の取り組み: 形式検証

Nyx FoundationというEthereumの研究組織で研究しています。